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枕を洗わないリスク│汚れの種類・トラブルを避けるための方法を解説

by 山内由佳 on April 23, 2022

気がつけば枕をずっと洗っていない。そのような状態は危険です。汚れている枕には雑菌が繁殖していたり、皮脂などの体由来の成分が蓄積されていたりする恐れがあります。

 

ここでは、枕を洗わないリスクや、枕の汚れの種類を解説します。汚れによるトラブルを避ける方法も紹介するので、清潔な環境作りにお役立てください。

 

洗わないと汚い!枕カバーに付いている汚れの種類

枕には、汗・皮脂・アカ・フケ・よごれなど、体から出る汚れがたっぷり集積しています。髪を洗わないまま寝ると、ヘアクリームやヘアワックスなども付着しがちです。

 

しかも、タンパク質由来の汚れと湿気は、ダニや雑菌の大好物。ダニや雑菌は、素早いスピードで繁殖するため、洗わずに枕を放置していると状況がどんどん悪化します。速やかに枕、またはピローケースを洗いましょう。

 

枕を洗わないことによるトラブルは?

枕を洗わないことで発生するトラブルを解説します。

 

トラブル1.ニキビ

ニキビには、赤く腫れ上がるものや、化膿して黄色いウミが出るもの、黒いポツポツが見えるものなどさまざまです。ニキビは自然に治まる場合もありますが、不用意に潰すと痕が残る場合もあります。

 

ニキビの原因は、アクネ菌です。枕が汚れていると、汚れが毛穴に詰まり、アクネ菌の繁殖を促進してしまいます。また、枕の繊維が肌をひっかき、肌を刺激する恐れもあります。うつ伏せで寝る人は、よだれや寝汗と摩擦が合わさって、よりニキビが発生しやすくなるため注意しましょう。

 

なお、枕以外には、栄養バランスの偏りや生活リズムの乱れ、睡眠不足などもニキビの原因となります。枕を清潔にしてもニキビが改善しない場合は、あらゆる原因を考えましょう。

 

トラブル2.頭皮のかゆみ

枕の汚れや雑菌が頭皮に付くと、炎症を起こしてかゆみを感じる場合があります。かゆみが発生するとよく眠れず、日常生活に支障が発生してしまいます。

 

頭皮がかゆいときは、シラミも疑いましょう。シラミは、不潔な生活から発生するわけではありません。近年でもシラミは保育所や幼稚園などで流行しがちです。特に、小さな子どもがいる家庭は気をつけてください。子どもから大人にシラミが感染する場合もあります。

 

シラミは、成虫になると目視で確認できます。シラミを見つけたら病院を受診した上で、枕を含む寝具を洗う、または新しいものに取り替えるなどの対応を取りましょう。

 

トラブル3.ぜんそくやアレルギー

ぜんそくやアレルギーも枕の汚れが原因で引き起こされます。ぜんそくは、せきこんで呼吸が苦しくなる状態です。アレルギーは皮膚のかゆみや腫れ、ぜんそくなどさまざまな症状が発生します。

 

ぜんそくは、アレルゲンが原因で起きるケースと、ストレスなどほかの要因が隠れているケースに分けられます。アレルゲンとは、ペットの毛やダニ、ハウスダストや枕の素材です。枕の素材には、アレルギーを引き起こす物質が含まれている場合があります。そばがら、ラテックスは特に要注意です。

 

ぜんそくやアレルギーに悩まされていたら、枕やピローケースを洗い、病院も受診しましょう。症状の原因がわかると、対処方法も見つけられます。

 

トラブル4.ニオイ

汗や雑菌のニオイは、枕の汚れを落とせば一時的に解決すると考えられます。加齢臭・ミドル脂臭・ストレス臭などは、生活習慣の改善も検討しましょう。

 

汚れとは関係なく、枕の素材には、独特のニオイを発するものがあります。特に、ラテックスやウレタンなどは、癖のあるニオイを放ちます。換気をしつつ放置すると、自然にニオイが収まる場合もあるため試してみましょう。

 

枕を清潔に保つための方法

枕には、「洗える枕」と「洗わない方がよい枕」があります。素材別に、枕を清潔にする方法は異なります。洗ってしまうと枕の形状を保てなくなったり、機能が損なわれたりするかもしれません。素材を確認してから、枕を取り扱いましょう。

 

枕本体を洗う

丸洗いできる枕の素材を紹介します。丸洗いできる素材には、以下のような合成素材が多い傾向です。

 

  • ポリエステルわた
  • ビーズ
  • パイプ
  • コルマ・ミニボール
  • 高反発ファイバー

 

枕本体を洗う方法は、以下の記事も参考にしてください。

 

枕の汚れの原因は?黄ばみの正体と汚れを落とす方法・枕を買い換える目安も紹介

 

洗えない枕本体を清潔に保つ方法

自宅で丸洗いできない素材には、天然素材が多く見られます。洗えないこともないですが、きちんと乾燥させないと素材が傷んでしまったり、寝具としての機能が損なわれたりする恐れがあります。

 

  • フェザーやダウン(羽毛)
  • そばがら
  • ひのき
  • 馬毛などの獣毛
  • 低反発ウレタン
  • 高反発ウレタン
  • ラテックス

 

これらの枕は、天日干しをする、汚れをふき取る、除菌スプレーなどで対応しましょう。合成素材でも、ウレタンやラテックスも洗えません。洗濯表示を確認の上対応しましょう。

 

洗えない枕を清潔に保つ方法については、以下の記事も参考にしてください。

 

枕の殺菌は可能?殺菌手段・ウイルスへの感染が疑われるときの寝具の取り扱いも解説

 

ピローケースを洗う

枕本体が洗えない場合は、ピローケースを洗いましょう。ピローケースは、毎週洗うことをおすすめします。雑菌の繁殖するスピードは非常に早いためです。一晩寝るだけでも菌は数倍に繁殖します。

 

ピローケースを洗うコツ

ピローケースを洗うだけでも、少々面倒に感じるかもしれません。家族数人分ともなると、ピローケースの取り外しも大変です。以下では、ピローケースを洗うコツを紹介します。

 

コツ1.交換用ピローケースを用意する

ピローケースを洗濯する日が、天気がいいとは限りません。交換用のピローケースを用意しておけば、すぐにピローケースが乾かなくても問題ありません。生乾きのまま枕にピローケースをセットしてしまうと、ダニや雑菌の繁殖に勢いを与えてしまいます。

 

コツ2.ピローケースの代わりにタオルを使う

ピローケースの取り外しが大変、面倒くさいと思うと、処理がおざなりになってしまいます。いっそ、ピローケースの上にタオルを敷いて寝るという手もあります。ただし、タオルはガーゼのように薄手のものを選びましょう。厚すぎるタオルを使うと、枕の高さが変わってしまいます。また、ごわついて寝心地も損なわれてしまいます。

 

シェーンベルグの枕の取り扱い方法

シェーンベルグでは、羽毛・アルパカ・馬毛の枕を取り扱っています。それぞれの取り扱い方法を紹介します。

 

羽毛枕

シェーンベルグの羽毛枕は、自宅での洗濯をおすすめしません。ピローケースのみを洗濯して、枕本体は陰干しをしてください。太陽光にさらすと、羽毛が傷んでしまいます。また、ふとんたたきも避けましょう。

 

洗濯をする場合は、クリーニング店を利用してください。ただし、頻繁に洗うと羽毛が傷むため、ひどく汚れたとき、異臭がするとき以外は利用しなくても問題ありません。また、3~5年程度で羽毛枕は寿命がきます。使い心地が悪くなってきたら、買い換えを検討しましょう。

 

アルパカ枕

シェーンベルグのアルパカ枕は、やわらかさに定評があります。アルパカ枕も頻繁に本体を洗わなくても構いません。もし枕が濡れてしまったときは、乾くまで時間がかかります。風通しのよい場所で、じっくり乾かしてください。

 

馬毛枕

馬毛枕は、自宅では洗えません。頑丈な馬毛ですが、洗濯後の乾燥に失敗するとニオイが発生する恐れがあります。ピローケースのみ洗いましょう。また、馬毛は適時ほぐし直すと半永久的に使えます。

 

シェーンベルグでは、馬毛を無料でほぐさせていただきます。また、クリーニングが必要な場合は、有料で対応させていただきます。詳しくは、お問い合わせフォームからご連絡ください。

 

馬毛メンテナンスサービスのお問い合わせ

 

洗わない枕は万病の元。衛生的な対策を

洗わない枕を使い続けると、ニキビや頭皮のかゆみ、ぜんそくやアレルギーなどのトラブルが発生します。枕がこれらのトラブルの原因とは断定できませんが、健やかな暮らしのために枕を清潔に使いましょう。

 

シェーンベルグの枕は、本体は洗わず、ピローケースのみ洗ってお使いください。また、馬毛枕についてはメンテナンスを承っております。お気軽にご相談ください。

 

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