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自然の一部である人間は、自然に眠れる環境に身を置く事で良質の眠りを得られ、身体の疲れも取れパフォーマンスが上がります。
変化の多い現代社会を健康に楽しく生き抜く為にも、個々人に合わせたコンサルティングをしつつ自分に合った一番の寝具を創り上げたい一念で、34年間取り組んできました。
一人でも多くの方が、健やかに笑顔になれる眠りの実現は幸せにつながると信じております。
また、人だけでなく、自然や環境にも優しいものになる事は言うまでもありません。
一緒に呼吸をしてくれる素材を自然と共生して創り上げ、ご提案し続けていく覚悟で取り組んでおります。
創業前、日本では寝装寝具はブランド名のみにこだわり価格は高額であっても品質が低かったり、価格は安くとも見合わないほど粗悪なものが氾濫しておりました。
ヨーロッパの伝統に培われた、高品質な寝具に魅せられ、本当の快適を追い求めるために起ち上げました。
創業当初はノンブランドの高級品は見向きもされず売れませんでしたが、いつか理解してもらえる日が来ると信じて粘り強く販売を続けてきております。
きっかけでも触れましたが、日本は歴史的にふとん(眠る環境)を全く重要視してきませんでした。歴史的に日本は寝るという文化についてはかなり貧相でした。 少し日本の寝具の歴史に触れますと、もともとタタミは敷き寝具の呼び名でした。
平安時代の貴族は寝殿造りによって、建物内全体にタタミが敷きつめられるようになり建物自体が大きな寝所となっておりました。タタミに直接裸で寝て昼間に着ている着物を上から掛けるのが一般的でした。一般の人々は地べたにムシロで寝ていました。
江戸時代になると、掛け寝具=夜具(やぐ)=夜着(よぎ)とも言われる、昼に着ていたものでなく夜用の綿入着物が主流となり、敷き寝具=蒲団・フトンと呼ばれるようになり、素材は主に綿が使われました。 しかし、タタミ、夜具・蒲団は富裕層の寝具であり、貧困層は、明治時代までムシロで寝ていて、明治になって、やっと木綿の蒲団が一般的になりました。
これは、綿が14世紀ごろにワタとして伝来し、米と並んで商品作物として経済の活性化に貢献した為、綿花栽培は発展を続け、多湿の日本に適した素材でありました。また、手に入りやすかったことから庶民から貴族まで気軽に愛用する素材となりました。
西洋は古来から、眠りの環境にその国々の環境に合わせた寝具を開発してきました。ヨーロッパの標高が高く寒いアルプス(スイス・オーストリア・ドイツなど)では、食用であったニワトリやグースの羽毛を袋に詰めて、敷は藁や干し草(空気を含むことで冷気を防ぐ)を使用しておりました。
貴族階級では、馬の尻尾をマットレスなどに使用していました。また、少し暖かめのギリシャやイタリアなどでは毛布の文化が発展して、比較的温度調整が出来るタイプの環境が整えられていきました。
ヨーロッパでは後進国であった昔のイギリスでは、羊毛を活用して掛ふとんや敷ふとんが作られていました。その後、徐々に各国の特性が融合していき、より良い寝具の開発を進めていくこととなりました。
また、中欧のスイス・北イタリア・西オーストリアなどは、繊維に非常に適した軟水が豊富なため、コシ・ツヤなど超長綿や絹製品を精製するのに適しており、より発展の手助けとなりました。
正直、34年前の日本とヨーロッパでは、寝具後進国と寝具先進国のハッキリした差が品質に表れていました。近年は日本も努力して技術開発しておりますが、何百年の違いはそう簡単には埋まるモノでもないので、弊社は日本の素材にも注目しつつ、いまだヨーロッパ素材にこだわっております。
仕入先とは一蓮托生、一度取引を決めたら、簡単にあきらめず長く取組みをします。
25年以上取引しているメーカーさんは4-5社あり、常に妥協することなく、良い品質を目指して意見を交わし続けております。 農場・工場・ユーザー・弊社など、関係してくださる方々の八方良しを目指したモノづくりを大切にしております。
廃棄素材の再活用や自然との共生・クリーンエネルギー活用など、環境配慮はもちろんのこと。 素材をさらに良くしていくために、また日本の気候に合うものにして、より良い使い心地を実現させるように。 時には考え方や手法を厳しい言葉で話合うこともありますが、常に最高の友人としてメーカーさん達と共同で製品開発を続けております。
代表取締役社長 林 志織