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枕の適切な干し方は?洗ったとき・洗わずに干すときに分けてポイントを解説

by 山内由佳 on May 05, 2023

枕は、布団やタオルケットのように物干し竿につるせません。小さな洗濯ばさみで端を留めても、枕の重みでずり落ちてしまう可能性があります。どのように枕を干してよいか分からず、きちんとお手入れできていない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、枕の適切な干し方を、「洗ったあと乾燥させるために枕を干す」「湿気を飛ばしてふっくらさせるために枕を干す」の2パターンに分けて解説します。枕を干すときに使いたい便利グッズも紹介するので、住まいの状況や好みに合わせてお役立てください。

 

枕を干す状況は2パターン

枕を干すときは、「洗ったあと乾燥させるために枕を干す」「湿気を飛ばしてふっくらさせるために枕を干す」のいずれかです。どちらのケースでも、天日干しと陰干しの見極めは重要です。

また、しつこいニオイや皮脂・汗に含まれる汚れは、干すだけではなくなりません。洗えない枕のニオイや汚れにお悩みのときは、ご注意ください。

 

天日干しと陰干しの見極めが重要!

枕を干すときは、洗濯表示を確認して、天日干しと陰干しのどちらが適しているか確認しましょう。

洗濯表示の「自然乾燥の記号」に斜線が入っていれば、陰干しが適しています。天日干しできない素材を日光にあててしまうと、枕の生地や中身が傷んでしまうためご注意ください。洗濯表示には、干し方以外にも洗濯のやり方が詳しくまとめられています。詳しくは、以下の消費者庁のサイトをご覧ください。

 

※参考:新しい洗濯表示│消費者庁

 

枕のニオイ・汚れを取りたいときは?

枕を干しただけでは、ニオイ・汚れが取れない場合があります。枕を干しただけでは、ニオイの元凶がなくなりません。枕を干したときに飛んでいくものは、あくまでも水分だけです。枕を清潔に使うためには、干す以外のメンテナンスも適時取り入れましょう。

洗える枕のお手入れについては、以下の記事も参考にしてください。

 

枕の汚れの原因は?黄ばみの正体と汚れを落とす方法・枕を買い換える目安も紹介

 

洗えない枕を使っている方は、自宅で無理に洗ってはいけません。特にウレタンの枕は、水に濡れると加水分解してボロボロになってしまいます。きれいにしたいときは、固く絞った布で軽く表面を拭き取るのみにとどめましょう。

ただし、枕を長期間使っていると、本体にニオイや汚れが染みこんでしまったり、ジュースなどをこぼしたりすることもあるかもしれません。洗えない枕を洗いたいときは、枕メーカーやクリーニング店への相談をおすすめします。

プロの意見を聞いて対処すれば、枕の中綿が偏る、生乾きの嫌なニオイが取れない、といった事態を避けられる可能性があります。

 

洗ったあと乾燥させるために枕を干すときのコツ

そもそも、丸洗いできる枕はあまり多くありません。ただし、高分子ファイバーやポリエステルわたなどを使った一部の枕は、丸洗いが可能です。

洗った枕を干すときのポイントは、乾燥機が使えるかです。乾燥機が使える枕であれば、わざわざ干さずとも乾かせます。

乾燥機が使えない枕を乾かすときは、脱水してよく水を切ってから干しましょう。水気を切らない枕は重い上に、なかなか乾きません。また、脱水後の枕は、遠心力で枕の中綿が偏っている場合があります。中綿をほぐしてから干して、型崩れを防ぎましょう。

 

乾燥機が使えるか調べるポイント

乾燥機が使えるか調べるには、洗濯表示の「タンブル乾燥の記号」を確認しましょう。水を吸った枕は重く、無理にタンブル乾燥すると機械が故障する恐れがあります。枕の品質を損なう恐れもあるため、無理に機械を使わないようにしましょう。

 

完全に乾いたか調べるポイント

枕が完全に乾いたかは、重さを測ると分かります。枕を洗う前の重さと、乾かしたあとの重さが同じなら、完全に乾いています。枕の中まで完全に乾いたかは、表面を触っただけでは分かりにくいものです。しかし、生乾きの枕は、雑菌やカビが繁殖しやすい状態です。衛生的に枕を使うため、重さによる確認方法をお試しください。

 

湿気を飛ばしてふっくらさせるために枕を干すときのコツ

湿気を飛ばすと、中綿同士のくっつきがなくなりふっくらした状態を取り戻せます。ダニやカビの繁殖を防ぐためにも、枕を干しましょう。天日干しと陰干しに分けて、枕を干すときのコツを解説します。

 

【天日干し】枕の干し方のポイント

天日干しのポイントは、風通しです。ほかの洗濯物と一緒に干すときは、間隔を空けて風通しを確保しましょう。

また、カバーやピローケースを付けたまま枕を干すこともポイント。干したあとにカバーやピローケースを外して洗えば、ベランダの汚れやゴミ、花粉などから枕本体を守れます。そして、天日干ししたあとは、掃除機で枕の内部に潜むダニやダニの死骸、細かいゴミなどを取り除いてください。

詳しくは洗濯表示を見ると分かりますが、天日干しが向いている枕の素材はこちらです。

 

  • パイプ
  • そば殻
  • あずき
  • ポリエステルわた
  • コルマ・ミニボール

 

天日干しに適した時間は23時間程度で、湿度が低くからっとした時間帯が狙い目です。あまり長く干すと、日光で枕の生地や中身が傷んでしまいます。冬場は、夏場よりもこころもち長めに干しましょう。

また、枕を干す頻度は、週に12回程度が適切です。

 

【陰干し】枕の干し方のポイント

陰干しでも、風通しのよさは重要です。窓を開けたり、エアコンやサーキュレーターを使ったりして空気の流れを作りましょう。陰干しが向いている枕の素材は、こちらです。

 

  • 羽根や羽毛
  • そのほかの獣毛
  • 低反発ウレタン
  • スノー低反発
  • 高反発ウレタン
  • クラッシュラテックス
  • ビーズ

 

そのほかの獣毛には、馬毛やアルパカ、羊毛などが挙げられます。スノー低反発は、ウレタンを粉砕した素材です。クラッシュラテックスは、合成ゴムとナチュラルラテックスを細かく砕いてミックスした素材です。

陰干しは室内で完結するため、できる限り干すようにしましょう。干す時間については特に決まりはありません。また、天日干しと同様に、定期的に枕を掃除機で吸って、枕の内部に潜むダニやダニの死骸、細かいゴミなどを取り除いてください。

 

布団乾燥機で枕を乾かす方法

手軽にできる陰干しに対し、天日干しは天候に左右されます。陰干しでもある程度は湿気を飛ばせますが、天日干しのからっとした状態が好きな方は、陰干しでは物足りないかもしれませんね。

高温環境を作り出す布団乾燥機なら、短時間で枕を乾かせる上に、枕内のダニを死滅させられます。ただし、ウレタンなど高温に弱い枕もあるため、製品ごとの特性を確認した上で布団乾燥機をご活用ください。

 

枕を干すときに便利なグッズ

枕を干すときには、以下のようなグッズが役立ちます。そのままでは物干し竿につるせない枕でも、グッズを使えば安定した状態でつるせます。100円ショップで買えるグッズもありますよ。

 

  • 針金ハンガーに設置して使うネットタイプ
  • 枕もはさめる布団ばさみ
  • ワイヤータイプの枕ハンガー
  • 袋状になっていて枕をさしこんでつるすタイプ

 

身近なものを使った枕の干し方

グッズを使わずに枕を干す方法も紹介します。

 

一般的な針金ハンガーを使った枕の干し方

針金ハンガー2本と、結束バンドを用意します。ハンガーの下の部分を引っ張ってひし形の状態になるように広げます。広げたハンガーを2本重ねて、下の部分を結束バンドで固定します。2つのハンガーを物干し竿につるし、間に枕を挟んで干しましょう。

 

新聞紙や除湿シートの上に枕を置く干し方

新聞紙や除湿シートなどの上に枕を置いておくだけでも、湿気を吸い取れます。紙やシートは、こまめに取り替えましょう。

 

シェーンベルグで取り扱っている枕の干し方

シェーンベルグの枕は、馬毛・羽毛・アルパカの3種類の素材を取り扱っています。いずれも質のよい素材ですが、気持ちよく眠るには適切なお手入れが欠かせません。枕カバーをこまめに洗い、枕本体は洗わずに定期的に陰干ししてご利用ください。

 

シェーンベルグの枕はこちら

 

枕を干すときは風通しのよい場所で。天日干しは干す時間に注意

枕を干すときは天日干し・陰干しのどちらが適しているかを確認した上で、風通しのよい場所で干しましょう。天日干しする際は、干す時間が長すぎると生地や中綿が傷みます。天候をチェックして、長く干しすぎないようご注意ください。

質のよい睡眠には、自分に合う枕選びが重要です。枕をお求めの際は、ぜひシェーンベルグにご相談ください。

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