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毎日寝るときにお世話になる枕。髪や肌が直接触れる枕は、清潔に保ちたいものです。ここでは、枕の細菌によるトラブルや除菌と殺菌の違い、具体的な殺菌手段などを紹介します。
コロナウイルスへの感染を考慮した寝具の取り扱い方法も紹介するため、清潔な環境作りにお役立てください。
枕にはたくさんの細菌がいる!
とある企業の実験によると、一晩寝具を使うだけで、前日の4倍以上も菌が増殖することがわかりました。また、1週間使い続けた寝具は、菌の数が当初の11〜12倍にまで増え続けてしまったそうです。
毎日頭を乗せる枕には、数多くの細菌がいると考えられます。寝汗を多く吸い取る枕は、高湿度を好む細菌にはうってつけの環境です。水分に加え、枕には髪の毛や、皮脂、頭皮など細菌の好む栄養分も豊富です。
時間がない、手入れが面倒などの理由で枕のお手入れを怠っていると、健康や美容に影響が出かねません。細菌の増殖するスピードを理解し、ベッド周りを清潔に保ちましょう。
※参考:ワーママの6割は知らなかった!! 「トイレ便座」と「寝具」 、菌が多いのはどっち?│P&G
枕の細菌によるトラブル
もともと人間の皮膚には常在菌がいます。アクネ菌・黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌などの常在菌は、頭皮が健やかな状態を保つよう機能します。しかし、お風呂に入らないなど不衛生な状態や、栄養バランスの乱れなどが続くと、細菌は人体にとって好ましくない振る舞いをしかねません。
人体由来の細菌や雑菌が枕に付着すると、上述したとおり目間苦しい速さで増殖が始まってしまいます。増殖した細菌は、ニキビなどの肌トラブル・頭皮のかゆみ・髪の毛の痛みなどを引き起こすため注意しましょう。
除菌と殺菌は違う?
枕を殺菌したくても、「殺菌」と記載のある商品はあまり見かけないのではないでしょうか。実は、薬機法により医薬品や医薬部外品以外では、殺菌という表現は使えません。代わりに、アルコールスプレーやアルコールティッシュなどには、「除菌」という文字が書かれています。
除菌とは、文字どおり菌を取り除くことです。殺菌も除菌の一種です。また、菌を洗い流すという意味では、手洗いも除菌に相当します。殺菌も除菌も、やっていることはほぼ同じです。
枕を殺菌する方法
枕を殺菌する方法を紹介します。枕の素材しだいで、適した殺菌方法は変わります。間違った殺菌方法で枕の機能を落とさないように気を付けてください。
天日干し
太陽光には、殺菌効果・消臭効果があります。日常的に天日干しをすると枕の湿気を取り除くと、ふかふかした感触もよみがえります。
ただし、枕によっては天日干しができないものもあるため注意しましょう。羽毛やウレタンは、天日干しには不向きです。また、シルクのような繊細な側生地は、太陽光で傷んでしまいます。枕の素材や側生地を確認して天日干しをしましょう。
また、枕を回収したあとは、掃除機で花粉やホコリを吸い取ってください。花粉やホコリが付着したまま枕を使うと、アレルギーが発生する恐れがあります。また、布団たたきは素材を傷めてしまうため避けましょう。
汚れをふき取る
枕には、丸洗いできないものと、丸洗い可能なものがあります。洗えない枕の場合は、おしゃれ着用洗剤を希釈した溶液で表面の汚れを拭き取ります。また、消毒用のエタノールにも殺菌効果があります。エタノールは速乾性もあるため、拭き取りにおすすめです。
洗濯する
洗える枕を判別するためには、洗濯表示の確認が必要です。洗濯表示には、洗濯の可否、洗濯機の使用可否、タンブラー乾燥の使用可否など、細かく洗濯方法に関する情報が盛り込まれています。
例えば、丸洗いできない枕の素材にウレタンが挙げられます。丸洗いすると、ウレタンは加水分解によりボロボロになってしまいます。羽毛は洗うこと自体は可能ですが、家庭で洗うと油分が落ちすぎて機能性が失われる恐れがあります。また、そばがらは、水につけると側生地に色移りしがちです。
洗濯後の枕はよく乾かしてください。枕が偏らないように、2本のハンガーに渡すなどなるべく平たい状態で干しましょう。枕が湿った状態で使うと、湿った環境を好む細菌が増殖してしまいます。
除菌スプレーを使う
できれば毎日、最低でも週1回は除菌スプレーを使ってください。すぐに液体が揮発するように、換気をしつつ除菌スプレーを使いましょう。枕に水分が残った状態で長期間放置すると、せっかく除菌をしても細菌が繁殖してしまいます。また、カビが発生したり、シミが残ったりするケースも少なくありません。
除菌スプレーの目的は、あくまでも除菌です。寝具の汚れ自体は落とすことはできません。汚れを落とすためには、枕本体やピローケースの洗濯が必要です。
新型コロナウイルス感染症対策としての寝具の取り扱い
新型コロナウイルス感染症にかかり、自宅療養をしている人も多いと考えられます。ウイルスと細菌は異なりますが、清潔・安全な寝具で寝る方法を知りたい人は多いと考えられます。以下では、日本赤十字社と東京都福祉保健局の情報をもとに、寝具の交換、洗濯の方法を紹介します。
寝具を取り換えるときの方法
体が接している面に直接触らないように、端をもって折りたたむようにピローケースやシーツを取り外します。汚れがあれば、寝具で包むようにして回収してください。
作業をする際は、適切な装備をしましょう。マスクやビニール手袋を装着し、ウイルスが舞わないように静かに作業をしてください。また、部屋の換気も重要です。
なお、手袋をしていても、微細な穴を通り抜けたウイルスが手に付着している恐れがあります。作業のあとは、必ず手を洗いましょう。
※参考:家族が感染...? 在宅看護のポイント│日本赤十字社
寝具を洗うときの方法
嘔吐物などが付着しているピローケースやシーツは、無理に洗って再利用しなくても構いません。寝具を捨てる際は、ゴミ箱に直接放り込むのではなく、密封してから捨てましょう。
寝具を洗う場合は、80℃の熱湯に10分以上の熱湯消毒をしてから洗濯してください。また、薄めた次亜塩素酸ナトリウム水溶液0.05%に浸漬してから洗濯することも可能です。
なお、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、作り置きできません。時間が経つにつれ消毒効果が薄れるため、都度、水溶液を作製しましょう。
※参考:新型コロナウイルス感染症自宅療養者向けハンドブック│東京都福祉保健局
殺菌以外に枕の菌によるトラブルを防ぐ方法
殺菌以外に、枕の菌によるトラブルを防ぐ方法を解説します。日頃から枕に細菌が付着しないよう対策を打ちましょう。
菌が付きにくい枕・ピローケースを使う
機能性枕には、天然の抗菌防臭効果を発揮する天然ラテックスを使ったものや、抗菌作用がある備長炭や竹炭を練り込んだものなどが挙げられます。なお、抗菌防臭加工をしたピローケースも細菌の付着や繁殖を抑制可能です。
髪をしっかり乾かす
水分が枕に付着すると、雑菌が増殖しやすくなってしまいます。就寝前には髪を完全に乾かしましょう。
そもそも、髪を乾かさずに寝ると、キューティクルが傷み、髪の毛の水分が失われます。ニオイや寝ぐせ、頭皮へのダメージなど、美容にもよくありません。
髪や肌を正しく洗う
しっかり洗髪・洗顔をして頭や顔の菌やダニを減らしましょう。ただし、洗いすぎもよくありません。常在菌まで死滅してしまうと、肌や頭皮の健康が損なわれるためです。また、洗浄力の強すぎる洗顔剤やシャンプーも避けましょう。
殺菌方法は枕の素材に合わせて。細菌の付着予防も大切
ある程度の常在菌は、健康のために欠かせません。しかし、不衛生な環境で増殖した細菌は、人体に悪影響をもたらします。殺菌方法は、枕の素材に合わせて適切なものを選んでください。天日干し・汚れの除去・洗濯・除菌スプレーなどにより、枕を清潔に保ちましょう。
シェーンベルグの枕は、デリケートな天然素材を使っています。家庭での洗濯は難しい場合が多いため、ピローケースをこまめに洗濯してお使いください。