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やわらかく繊細なカシミヤ。カシミヤは高級な獣毛素材としてよく知られています。ここでは、カシミヤ製の毛布やブランケットなどを検討する人に向け、特徴や高品質な製品を選ぶポイントを解説します。カシミヤの取り扱い方法も解説するので、素材の魅力をご堪能ください。
カシミヤとは?
カシミヤとは、カシミヤヤギの毛皮から採れる繊維です。カシミヤはやわらかく光沢があり、保温性・吸湿性に優れています。1頭のカシミヤヤギから採れる産毛はわずか150~200g。希少性が、カシミヤの価格を押し上げています。
高級カシミヤといえば、ヨーロッパのロロピアーナ、アニオナなどのブランドが有名です。近年は、ユニクロでもカシミヤ製の衣類を取扱うようになり、比較的買いやすくなっていると考えられます。
※参考:高級繊維 獣毛について│東京都クリーニング生活衛生共同組合
カシミヤの産地とグレード・ランク
上質なカシミヤは、寒暖差が激しい地域で収穫されます。カシミヤヤギはモンゴル・イラン・ロシア・アフガニスタン・中国などに生息しますが、現在はモンゴルのカシミヤが特に高品質とされています。
グレードとランクに注目すると、高級・高品質なカシミアがわかります。カシミヤのグレードは、ホワイトカシミヤ・グレーカシミヤ・ブラウンカシミヤの3つ。もっとも高級なカシミヤは、ホワイトカシミヤです。
カシミヤは9つにランク分けされ、ハイランクの繊維ほど、細長くやわらかで、ヘアー(不純物)の混入率も低い傾向。なお、若いヤギから採れる繊維、肌に近い部分から採れる繊維ほどハイランクとなります。
カシミヤの紡績工場
カシミヤの紡績技術は、生地に大きく影響をもたらします。カシミヤのなめらかな手触りを損ねないためには、繊細な繊維を傷めずに紡績する、糸の毛羽を整えるなどの技術が必要です。
高級カシミヤは、スコットランド、イタリア、リトアニアなどで紡績されます。また、日本でも、東洋紡糸などのメーカーがカシミヤを紡績しています。
カシミヤの特徴
カシミヤの特徴を手触り・保温性・吸湿性の観点から解説します。
手触り
カシミヤは、しっとりと肌を包み込むようななめらかさが特徴です。カシミヤの繊維は、獣毛(天然動物繊維)のなかでは極細。また、カシミヤの繊維表面は油分で覆われており、独特のやさしい風合いを作り出しています。油分でキューティクルが閉じているので、ウールのようなチクチク刺す感覚もありません。
吸湿性
繊維の吸湿性は、公定水分率を調べるとわかります。公定水分率とは、温度20℃・湿度65%環境において、繊維が含む水分量を指します。JISの公定水分率は、カシミヤなどの毛は15%、シルクが12%、コットン(綿)が8.5%です。つまり、カシミヤを含む絨毛は、高い吸湿性を発揮することが可能です。
保温性
カシミヤヤギが生息している地域は、寒暖が厳しい環境です。寒さから身を守るため、カシミヤは保温性抜群の産毛をまとっています。カシミヤやウールなどの動物性繊維はよく絡み合っており、隙間にたくさんの空気を含むことで保温力を高めます。
カシミヤの購入は信頼できるメーカー・ブランドで
カシミヤを購入する際は、品質表示を確認しましょう。カシミヤ100%であるか、ウールなどが混じった製品であるか詳細を調べてください。品質表示がない場合は違法なので、購入しないほうが無難です。
品質表示には、カシミヤのグレードやランクは記載されていません。実物を見てみないと、品質の見極めは困難です。また、ホワイトカシミヤ・モンゴル産カシミヤなどとあっても、紡績技術が低ければ素材の魅力を発揮しきれません。
一般の人では違いがわかりにくいからこそ、カシミヤ製品を購入する際は、信頼できるメーカー・ブランドを選びましょう。
カシミヤ以外の獣毛
カシミヤ以外の獣毛には、どのような特徴があるのでしょうか。ウールやアルパカなど、代表的な獣毛について紹介します。
ウール
ウールは、羊から採取される繊維です。羊から採れる繊維は、ウールとヘアーにわけられます。ウールはやわらかで短めで、ヘアーは太くて長めです。また、ウールの方が絡みやすい性質です。
ウールは保温性が高い素材でありながら、ふんだんに蓄えた空気が断熱材として働くためオールシーズン使えます。
アルパカ
アルパカは、アンデス山脈など海抜数千メートルの地点に生息しています。アルパカは、スリとワカイヤの2種類にわけられます。スリは、長くしっとりした毛質で希少性が高め。一方、ワカイヤはモコモコした毛質で短毛です。
アルパカは耐久性の強さが特徴です。アルパカの毛は表面の毛羽立ちが少なく、カシミヤなどと比べると毛玉が少なめです。
アンゴラ
アンゴラうさぎから採れる繊維を、アンゴラと呼びます。アンゴラヤギから採れる繊維については、モヘアで紹介します。
アンゴラはカシミヤと同じくらい繊維が細く、ふんわりとした質感が特徴です。毛が抜けやすいため、ブラッシングは控えたほうが無難です。
ビキューナ
ビキューナは、アルパカと少し見た目が似ているアンデス山脈に暮らす動物です。ビクーニャの繊維は、カシミヤよりもやや細く、黄金色で光沢に富んでいます。なめらかさ・保温性・保湿性も良好。
また、ビキューナの毛の刈り込みは、2年に1度しか許可されません。希少性も折り紙付きと言えるでしょう。極めて希少で高品質なビキューナの毛は、「アンデスの女王」と言われるほど。
キャメル
キャメルは、ふたこぶラクダの毛から採集されています。キャメルは、冬は寒く夏は40℃を超える地域に生息。そのため、保温性が高い上に、吸湿・速乾性に優れます。キャメルの毛は弾力が強く、敷き布団の素材にも使われています。
モヘア
モヘアは、アンゴラヤギの毛から採れる素材で、トルコ・南アフリカ・アメリカなどで採集されます。エレガントな光沢を放つモヘアは、セーターなどの衣類に多く使用。吸湿性が高いため、サマーニットにも向いています。
カシミヤの取り扱い方法
繊細なカシミヤ。生地を傷めないように慎重に取り扱いましょう。カシミヤの取り扱い方法を解説します。
管理・保存方法
ゴミを取り除いて、ブラッシングをするときれいな状態をキープできます。また、カシミヤは直接日光に当てないようにしましょう。湿気を取り除きたいときは、市販の布団干しカバーをかけて干してください。なお、タンパク質が豊かなカシミアは、ダニが寄りやすい素材です。しまい込むときは、防虫剤を入れましょう。
【手洗いがマスト】洗濯方法
洗濯表示を確認するとわかりますが、カシミヤ製の商品には、洗濯が可能なものもあります。毛布・ブランケットなどは、サイズ的にも自宅で洗いやすいでしょう。ただし、洗濯機は使わないほうが無難です。洗濯時に生地同士が擦れ合うと、毛玉ができたり、縮んだりする恐れがあります。
洗濯の際は、たらいに水を溜め、常温の水で軽く押し洗いをします。次に、短時間で洗い、軽く水気をしぼり、タオルに挟んで余分な水分を取り除きましょう。くれぐれもタンブラー乾燥は避けてください。
乾かすときは、平干し専用のネットに畳んで入れ、風通しの良い場所に吊します。洗濯ばさみで挟むと、生地が傷んだり変形したりするため、やめましょう。
カシミヤは繊細な素材。購入は信頼できる販売元から
カシミヤは獣毛のなかでも極めて手触りが心地よい素材です。品質をキープするために、丁寧に取り扱いましょう。また、カシミヤにはランクやグレードがあります。信頼できる販売元から購入してください。
シェーンベルグは、モンゴル産のカシミヤをスコットランドやイタリアの工場で紡績しています。高品質なカシミヤは、毛布やブランケットに最適。軽さ、やわらかさ、なめらかさが優秀なカシミヤ製品を、ぜひ、お試しください。