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朝起きたとき、「肩がこっている」「腰がだるい」と感じたことはありませんか?
もしかするとそれは、寝具ではなく“寝姿勢”に原因があるかもしれません。
人にはそれぞれ寝やすい姿勢がありますが、実は姿勢によって体への負担や睡眠の質が大きく変わることがあります。特に40代以降になると、筋肉や関節が固くなり、寝姿勢の影響がより顕著に表れます。
この記事では、仰向け・横向き・うつ伏せという代表的な寝姿勢それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
仰向け寝:背骨に優しく美容にも◎、ただし無呼吸に注意
仰向け寝は、背中を床に向けて全身を自然に伸ばして眠る一般的な姿勢です。
立っているときと同じように背骨のS字カーブを保ちやすく、体への負担が少ないことから、「理想的な寝姿勢」と言われています。
■ メリット
・体圧が均等に分散され、腰や肩の負担が少ない
仰向けで眠ることで全身に耐圧が均等に分散されます。
背中全体で体重を支えることで圧力が一カ所に集中しにくくなるため、腰や肩への負担が少なくなり、筋肉の緊張が和らぎやすくなります。
・背骨の自然なS字カーブを保ちやすい
硬すぎず、柔らかすぎないマットレスを使用すれば、仰向け寝の姿勢は立っているときに近い背骨の状態を維持できるため、腰痛対策にも効果的とされています。
・胃腸への負担が少なく、美容にも良い
仰向けの姿勢は胃や腸が圧迫されないため、胃酸の逆流を防ぎ消化器官の不調を減らす効果が期待できます。また、顔が枕や寝具に触れづらいため、肌への摩擦が少なく美容面でもメリットがあります。
■ デメリット
・いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすい
仰向けに寝ると、舌が喉の奥に落ち込みやすくなり、気道が塞がれていびきをかきやすくなります。特に睡眠時無呼吸症候群のある人は、仰向け寝を避けた方がよいケースもあります。
・反り腰の人には不向きなことも
腰が浮いてしまう反り腰の人にとっては、仰向け寝が腰に負担をかけることがあります。その場合は、膝の下にクッションを入れることで腰の反りを緩和する等の工夫が有効です。
◆仰向け寝はこんな方におすすめ
耐圧分散に優れた仰向け寝は、肩こりや腰痛に悩む方におすすめです。
ただし、いびきや無呼吸が気になる場合は次の「横向き寝」もおすすめです。
横向き寝:呼吸が楽で腰にも優しいが、肩への負担に注意
横向き寝は、左右いずれかを下にして体を横に向けて眠る姿勢です。
日本人でも丸まって眠る人は多く、抱き枕を使う方もいます。
横向き寝は、特にいびき対策や内臓への負担軽減に良いとされています。
■ メリット
・呼吸がしやすく、いびきを抑えられる。
横向きで寝ることで舌が喉の奥に落ち込みにくくなり、気道が確保されやすくなります。
これにより、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが軽減されるとされています。
・内臓への圧迫が少ない
横向き寝は、左右によって胸やけや便秘の解消が期待できます。
左向きに寝ると胃酸が食道に逆流しにくくなり、胸やけ解消が期待できます。
右向き寝は胃の形状に沿った姿勢なので、消化の助けになり便秘解消が期待できます。
■ デメリット
・肩や腕への圧力が増し、しびれや痛みの原因となる
長時間、同じ側で横向きに寝ると、肩や腕に圧力がかかり、血流が滞ることでしびれや痛みを引き起こす可能性があります。適度な寝返りや、肩への負担を軽減するための枕の使用がおすすめです。
・体が冷えやすく、筋肉のこりの原因になることも
横向き寝は、背中やおなかの片側が空気に触れるため、ふとんとの接触面積が狭く体が冷えやすいため、冷えによって筋肉が緊張し、肩こりや首凝りの原因になる場合があります。
◆横向き寝はこんな方におすすめ
いびきや睡眠時無呼吸にお悩みの方、胃もたれや便秘が気になる方におすすめです。
また、横向き寝用の枕や抱き枕を使って上側の腕や足の重みを支えたり、寝返りが打ちやすい環境を整えたりすることが大切です。
うつ伏せ寝:いびき軽減の効果も?ただし首と腰には大きな負担
うつ伏せ寝は、お腹側を下にして眠る姿勢です。
特にリラックス感を得やすいと感じる人も多い一方で、体への負担が大きい寝姿勢でもあるため注意が必要です。
■ メリット
・いびきが軽減されることがある
うつ伏せ寝は気道が確保されやすく、いびきが起こりにくくなります。
・心理的な安心感・リラックス効果が得られやすい
お腹を下にして眠ると、布団との接地面が広くなり体が温まりやすく、副交感神経が優位になるため、安心感を得やすいとされています。赤ちゃんや子どもがうつ伏せを好むのもこの影響だと考えられています。
・抱き枕との相性が良い
完全なうつ伏せではなく、やや横向き気味で抱き枕に身体を預けるような姿勢は、横向き寝の良さとリラックス感のバランスが取れた姿勢ともいえます。
■ デメリット
・首・腰への負担が大きい
うつ伏せで寝ると、顔を左右どちらかに向けて呼吸する必要があり、頸椎(首の骨)をひねった状態が長時間続くことになります。これにより、首・肩のこり、頭痛、さらには顎関節への影響も指摘されています。
また、腰が反った状態になりやすく、反り腰の人は腰痛が悪化する可能性が高いです。特に柔らかいマットレスでは腰の沈み込みが強くなり、より大きな負担がかかります。
・呼吸が浅くなりやすい
胸やお腹が圧迫されるため、横隔膜の動きが妨げられ、深い呼吸がしづらくなることがあります。これにより睡眠の質が低下したり、無意識のうちに呼吸が乱れたりする可能性があります。
・顔への圧迫・むくみの原因にも
顔を枕に押し付けるような姿勢になるため、血流やリンパの流れが悪くなり、朝のむくみや歪みの原因になる場合もあります。また、顔面に長時間圧力がかかるため、顎関節症のリスクや歯並びに影響が出てしまう可能性があります。
◆うつ伏せ寝は慎重に
このようにメリットはあるものの、身体への負担もあり推奨度は高くありません。
うつ伏せ寝が好きな方は、抱き枕を体の横に置き片腕と片脚をその上に預けるようにしてうつ伏せになると少し身体が横向きに近づき、呼吸や首・腰への負担が軽減できます。また、顔を沈めすぎないように極力薄い枕を使うのもおすすめです。
寝姿勢の選び方と改善のヒント
ここまで仰向け・横向き・うつ伏せのメリットとデメリットを比較してきましたが、最も大切なのは「自分の体に合っているかどうか」です。
人の骨格や体質、日々の体調は異なります。さらに、加齢や生活習慣によって「合う寝姿勢」は変化することもあります。以下のチェックポイントを参考に、自分に合った寝姿勢を見直してみましょう。
■ 状況別:おすすめの寝姿勢
状況・悩み |
推奨される寝姿勢 |
補足 |
肩こり・腰痛がある |
仰向け寝 |
腰が反る場合は膝下にクッションを |
いびき・無呼吸が気になる |
横向き寝(特に左向き) |
気道が確保されやすくなる |
胃酸の逆流・胃もたれ |
左向き寝 |
胃の構造上、逆流が起こりにくい |
リラックス重視 |
うつ伏せ or 抱き枕を使った半横向き |
呼吸と腰への負担には注意 |
■ 寝具を見直すことも重要
寝姿勢を改善したい場合は、枕やマットレスの見直しも一緒に検討することが効果的です。
・枕
仰向け用には高さが低め〜中程度、横向き用には肩幅を埋められる高さのある枕が理想です。
首の隙間が埋まるよう、形状や素材にも注目しましょう。
・マットレス・敷布団
柔らかすぎると沈み込みすぎて背骨が歪みやすくなり、硬すぎても肩やお尻に圧が集中します。
適度な反発力と体圧分散性能を兼ね備えたものが理想です。
※現在使用している寝具が原因で特定の姿勢をとれない場合もあるため、「寝姿勢」と「寝具」はセットで見直すのがポイントです。
あなたの“眠りの形”を見直してみよう
寝姿勢は、一晩中を過ごす大切な「体のポジション」です。
どの姿勢にもメリット・デメリットがあり、万人にとっての“正解”はありません。
・仰向け寝:体圧分散や美容面に優れているが、いびきが気になる人は注意。
・横向き寝:呼吸が楽で胃への負担も少ないが、肩・腰の片側負担に注意。
・うつ伏せ寝:いびきが軽減される場合もあるが、首・腰への負荷が大きい
大切なのは、翌朝スッキリ起きられるかどうか。
もし起きたときに肩や腰の違和感、寝不足感があるようなら、ぜひ寝姿勢や寝具を見直してみてはいかがでしょうか。あなたにとって“最適な眠りの形”を見つけることで、日々の疲れがしっかりリセットされ、健康的な毎日を送れるようになるでしょう。
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