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寝る前はたしかに頭の真下にあったはずの枕が、寝ている間に全然別の場所に移動している。
枕がずれてしまうのは単純に寝相の問題だけではなく、寝姿勢や体、寝具同士の相性が悪いせいかもしれません。また、たかが枕と思っていても、頭を正しく支えないで寝ると思わぬ弊害が発生する危険性も。
そこでこの記事では、枕がずれてしまうことの原因やずれないための対処方法などについてご紹介します。枕のずれを正して、適切な睡眠環境を作りましょう。
枕がずれることで発生する弊害
夜寝たときにはたしかに枕の上に頭を置いたはずなのに、朝起きたら頭が枕から落ちていた、という経験はないでしょうか。
「枕からずれた状態で眠れるのなら、枕なんていらないのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、現代人の体には枕が必要不可欠。ぐっすり眠るための正しい寝姿勢をキープするのに、枕は欠かせない存在なのです。
より良い睡眠をサポートするはずの枕から頭がずれて寝てしまうと、次のような弊害を引き起こす可能性があります。
体の痛み
人間の頭は体重の1割程度の重さがある、とされています。枕はそれだけの重さの頭を、下から支えるもの。
枕がないと頭は重力で下がってしまい、それを支える首や肩、腰にまで負担がかかってしまいます。
そうなると朝、目が覚めたときに体の一部が傷んだり疲れを感じたりすることもあるでしょう。
寝起きのだるさ
体に負荷がかかった状態では、当然、ぐっすり眠るのは難しいです。その結果、朝起きたときに疲れが取れていない感覚を覚えてしまいます。
寝起きがだるかったり目覚めが悪かったりすれば、枕がずれて寝ているせいかもしれません。
枕がずれる原因とは
枕がずれてしまうのは単純に寝相の悪さだけが原因とは限らず、次のような理由が隠されている可能性があります。
寝具の組み合わせが悪い
布団やベッドのシーツと枕の組み合わせが悪く、滑りやすくなっていることが考えられます。とくに夏場は、ひんやりとした素材のシーツを使う方も多いのではないでしょうか。
冷感仕様の寝具はツルツルとした肌触りのものが多く、枕を滑らせてしまう可能性があります。枕も同じようにサテンやシルクといったなめらかな素材だと、寝具同士の摩擦がなおさら減り、枕がずれやすくなるでしょう。
枕があっていない
枕と自身の体が合っていないことも、枕のずれを発生させる原因と考えられます。寝心地の悪さを感じてしまい、無意識に枕から離れようとしているのかもしれません。
合っていない枕を無理に使い続けるのは、枕がずれた状態で寝るのと同じくらい、体にとって悪い影響を及ぼす危険性があります。
枕がずれないようにする方法
枕がずれないようにするには、いくつかの方法があります。すぐにできる解決策もあるため、まずは気軽に試してみてください。
寝具同士の組み合わせを見直す
シーツと枕カバー、どちらも滑りが良いなめらかな素材を使用している場合、ずれ防止として組み合わせを見直してみるのも手です。
冬場であれば枕カバーを起毛タイプの暖かなものに、夏場であれば冷感素材のシーツにするなど、季節に沿った枕のずれが生じない組み合わせを試してみましょう。
滑り止めシートを敷く
枕の下に滑り止めシートを敷くのも良い方法です。滑り止めシートは100均でも入手ができるため、枕のずれを手軽に・確実に改善したい方は、ぜひ取り入れてみてください。
滑り止めシートはバスタオルでも代用が効きます。畳んだバスタオルを枕の下に敷くだけでも、寝具同士の摩擦が軽減され、ずれがなくなるでしょう。
ただし、バスタオルの厚みの分だけ枕に高さが加わってしまうため注意が必要です。「今の枕の高さがベスト」という方は、なるべく薄いバスタオルを使用して、枕の高さが変わらないように調整をしてください。
重たい枕を選ぶ
枕に重さがあると、寝ている間のずれが少なくなります。
重たい枕とは、そばがらやパイプが詰まった枕のこと。いわゆる「硬い枕」の部類に入るため、柔らかくて軽い枕を好む人にとっては、やや寝づらさを感じてしまう可能性があります。
柔らかな素材の枕で重さを出したい場合は、枕の裏側の端に、カーテンの裾に入っているような細長いウェイトを縫い付けると良いでしょう。素材の柔らかさを変えずに重さだけが出て、心地よさを損なわず枕を固定できます。
合った枕に買い替える
枕がずれてしまうのは枕が自分に合っておらず、寝ている間に頭が落ちている可能性が大いにあります。
いろいろ試しても変化がなかったり、普段から寝心地・目覚めの悪さを感じたりしている方は、思い切って枕の買い替えも検討してみてください。
枕が合っている・合っていないの判断チェックシート
枕が合っていないことは、枕がずれる大きな理由の1つです。
とは言っても、入眠時には枕に頭を預けているとほっとするし寝心地の悪さも感じていない……合っていないとまでは感じられない、いうケースもあるかと思います。
枕が自分に合っているか判断が難しい方は、下記のチェックシートを活用してみてください。
どれか1つでもあてはまるようであれば、枕が合っていないと考えられます。
なぜ枕が合っていないのか、枕の何が体に合っていないのかを把握し、適正な枕への買い替えを検討してみてください。
自分に合った枕を計測する方法
自分に合った枕を手に入れるには、寝具専門店に行き寝姿勢を測ってもらうと確実です。しかし近くにお店がなかったり足を運ぶ時間を確保できなかったり、といったケースも考えられます。
その場合は、ご自身で自分に合った枕のサイズを導き出してみましょう。
こちらの記事の中で、自分に合った枕のサイズを知る方法について、詳しく解説しています。
【参考記事】高い枕・低い枕が発生させるリスクとは?適切な枕の高さを知ろう
気になる方はぜひ参考にしてみてください。
体型を選ばないおすすめ枕
「どのような枕を使ってもしっくりこない」という方には、シェーンベルクの馬毛枕がおすすめです。
馬毛枕は適度な弾力があり、どのような体型であっても、肩から頭をしっかりと支えます。通気性にも優れており、適正なメンテナンスを行えば半永久的に使用できる耐久性の高さも特徴です。
馬毛枕によって寝心地の悪さが軽減されれば、枕のずれもなくなることが期待できるでしょう。枕選びに迷っている方は、ぜひ選択肢に入れてみてください。
まとめ
枕がずれてしまう原因はさまざまです。どのような理由であったとしても、枕が適正な位置で頭を支えてくれないと、眠りで得られる良い効果が半減してしまいます。
枕がずれないように、できることから対処法を取り入れて、心地の良い眠りを実現してください。