カートに商品が入っていません
技術が進歩するにつれ、さまざまな機能性材料が世に送り出されてきました。枕に使われる新素材には、どのような機能が備わっているのでしょうか。ここでは、新素材に注目して枕を探す人に向け、ウレタン系の素材やTPE樹脂、高反発ファイバーなどを紹介します。新素材の特徴や機能に着目して、枕を選びましょう。
枕の新素材1.ウレタン
ウレタン自体は、かねてから一般的な枕の素材。圧力によりゆっくり変形し、ふわっと元に戻る低反発枕もウレタンの一種です。ウレタンとは、「ウレタン結合」をもつ素材全般です。ウレタンの性質は、構成する元素しだいで変わります。
以下では、ウレタンフォームとウレタンゲルフォームについて紹介します。商標登録されている「テンピュール」についても解説するため、新素材の知識を手広く習得しましょう。
ウレタンフォーム
ウレタンは、フォームと非フォーム素材にわけられます。フォームとは気泡のこと。つまり、ウレタンフォームとは、気泡を内包したウレタン素材です。
ウレタンフォームの大きな特徴は、弾力性です。ウレタンフォームは身近な素材で、枕やマットレス以外にも、台所に置いてあるスポンジや緩衝材、クッションなどに利用されています。
ウレタンフォームを使用した枕は、気泡の割合に応じ反発力を調整できます。ウレタンフォームは大まかに、高反発・低反発にわけられ、気泡の割合が多いほど高反発、気泡を少なくするほど低反発です。低反発枕は通気性が悪いといわれる理由は、気泡が少ない(高密度である)ためです。
なお、ウレタンチップという素材は、ウレタンフォームを細かくカットしたものを指します。素材を細かくした分蒸れにくい点が、ウレタンチップの特徴です。
ウレタンゲル
非フォーム素材のウレタンゲルとは、ゲル化したウレタンです。ゲル(ジェル)とは、分子同士が網の目につながり、内部に液体を内包したもの。いわば、ウレタンゲルとは固体と液体の間のような状態。ウレタンゲルを使った枕は柔軟性が非常に高く、冷却作用があるため夏に快適に使えます。
ウレタンゲルは単独で利用されるケースが少なく、ウレタンフォームなどと組み合わせて枕に使用されます。また、ウレタンゲルはウレタンフォームよりもさらに通気性が悪く、通気孔を開けるなどの工夫がなされた枕も登場しています。
テンピュール
低反発素材として浸透しているテンピュール。テンピュールは素材の名前ではありますが、「テンピュール・シーリー・インターナショナル社」を指す場合もあります。
テンピュールは、NASAの宇宙服開発の技術を寝具に応用した素材です。テンピュール社は商品のラインアップが豊富で、やわらかさや寝方に応じて枕を探せます。また、一般的にウレタン系の素材は水に弱い傾向ですが、テンピュールでは丸洗い可能な商品も取り扱っています。
枕の新素材2.TPE樹脂(熱可塑性エラストマー)
熱可塑性とは、加熱するとやわらかくなり、冷やすと固まる素材を指します。また、エラストマーとは弾性を発揮する高分子化合物のこと。つまり、TPE樹脂とは、熱を加えると簡単に加工でき、成形後はゴムのように伸び縮みする素材といえます。また、TPE樹脂は耐久性に優れ、水洗いも可能です。
TPE樹脂の枕は伸縮性が高く、引っ張るとお餅のように変形し、手を離すと瞬時に元に戻ります。そのため頭を乗せたときのフィット感が心地よく、これまで体験したことのないような感覚で眠れます。
TPE樹脂を使った枕の多くは、三角形を敷き詰めたような格子構造が特徴。格子構造は、枕の通気性を良化させます。また、格子構造は人間工学的に計算されており、優れた体圧分散性を発揮します。
枕の新素材3.高反発ファイバー
高反発ファイバーとは、繊維化した高分子がぎゅっと絡まりあった素材です。高反発ファイバーは繊維間に隙間があるため、通気性が良好。また、プラスチックの一種である高反発ファイバーは水に強く、枕は丸洗いが可能です。
高反発ファイバーの枕は少々硬めなため、人によってはフィット感が乏しいと感じる場合もあります。
枕の新素材4.活性炭・鉱石添加素材
機能性材料を添加した素材にも注目しましょう。たとえば、素材に多孔質の活性炭を練り込んだ枕は、安眠の妨げとなるニオイの元を吸着して閉じ込めます。また、リラックス効果を狙い、種々の鉱石を練りこんだ枕も登場しています。
枕の新素材5.日本では珍しい天然素材
日本ではあまり見かけないという観点では、希少性の高い天然素材も新素材といえます。ここでは、キャメル・馬毛・アルパカ毛の特徴や、枕の使い心地について紹介します。
キャメル
キャメルはラクダの毛です。キャメルは、モンゴルとロシア、中国のごく一部に生息するフタコブラクダからしか採れません。希少性が高いキャメルの流通量は、羊毛と比べるとごくわずかです。
キャメルの毛質は硬いものとやわらかいものがあり、光沢が見られます。中空構造のキャメルの毛は、保温性が良好。フタコブラクダが暮らす地域は、真冬に氷点下になることも珍しくありません。厳しい自然で生き抜くために、ラクダは非常に温かい毛皮をまとっているのです。また、キャメルの毛は通気性もよく、枕に使用すると寝汗をすばやく逃がします。
馬毛
馬毛はロースハーとも呼ばれる素材で、たてがみやしっぽの毛が使われます。特に、長いしっぽの毛は弾力があり、頭をしっかり支えられます。
馬毛は吸湿・放湿性と通気性が優秀。枕に使用すると、一年中快適に使えます。また、馬毛は、耐久性が高い点も魅力です。寝心地が悪くなってきたと感じたら、メンテナンスを実施しましょう。購入したメーカーやブランドでメンテナンスを受けつけてくれると長く使用できます。
シェーンベルグでは、馬毛枕を3種類展開しています。体格や寝るときの姿勢に応じてご検討ください。
アルパカ毛
キャメル同様に、アルパカの毛も中空構造でたっぷりの空気を含みます。アルパカの毛の保温性は、羊毛の約8倍と言われるほどです。しかも、強度は羊毛の約20倍とされ、手触りはシルクのようななめらかさとしなやかさ。なかでも、生後3カ月までにしか採れないベビーアルパカは、非常に手触りがよく希少な素材です。
シェーンベルグでは、アルパカ枕も取り扱っています。やわらかで上質なアルパカの枕で、ゆっくりお休みください。
枕の新素材6.多層構造
素材そのものが新しいわけではないですが、複数の素材を重ねて寝心地を改良した枕も登場しています。たとえば、シェーンベルグの三層式枕。中心に硬さのあるフェザーを置き、上下をやわらかなダウンでコーティング。絶妙な寝心地の枕に仕上げています。
ほかにも、高さ調整を目的に素材を出し入れできる層や、備長炭のような機能性材料の層をもうけた枕もあります。
要注目のピローケース素材
枕の中身に加え、ピローケースの新素材についてもチェックしましょう。頭が直接触れるピローケースの素材には、気持ちよい肌触りが求められます。
特に、注目したい素材はリヨセル(テンセル)。ユーカリの繊維を溶かして再構築したリヨセルは、吸湿性と速乾性に優れ、手触りもなめらかです。リヨセルは再生繊維であり、人と自然の両方に優しい素材といえます。
新素材を使った枕で安眠を。機能性に注目しましょう
ウレタンフォーム・ウレタンゲル・テンピュールなどのウレタン系素材、TPE樹脂、高反発ファイバーなど、枕の世界には新素材があふれています。体験したことがない寝心地を求めて、新素材の枕を検討してみましょう。
また、キャメルや馬毛、アルパカの毛のように、希少な天然素材を使った枕からも目が離せません。天然素材は通気性に優れ、吸湿・放湿性も良好。快眠に導く特性を備えています。
シェーンベルグでは、高品質な素材とヨーロッパの卓越した技術をもとに数々の寝具を製造しています。希少な天然素材の枕にご興味のある方は、ぜひ、シェーンベルグの枕をご検討ください。