カートに商品が入っていません

私たちが毎日使う寝具は、睡眠の質を大きく左右する大切なアイテムです。
布団や枕、シーツやカバー類は肌に直接触れ、汗や皮脂、ホコリを吸収しながら私たちの体を支えています。
だからこそ清潔に保ち、素材本来の心地よさを長く維持するための正しいお手入れが欠かせません。
寝具に使用される素材は、羽毛・ウール・合成繊維・コットン・シルクなど多種にわたり、それぞれに適したケア方法があります。
間違った洗い方は、へたりや縮み、型崩れ、色落ちの原因となり、寝具の寿命を大きく縮めてしまいます。
そこで重要になるのが、製品を最適な状態で使い続けるための“取扱説明書”のような存在「洗濯表示(ケアラベル)」です。
洗濯するときに、「このマークはどういう意味なのか」「洗濯機で洗っても大丈夫なのか」と迷うことはありませんか?
今回は、洗濯表示にスポットを当て、寝具を長持ちさせるための実践的なポイントを解説します。
洗濯表示の意味を正しく理解し、適切なメンテナンスを行い快適な睡眠環境を維持しましょう。
国際規格への統一化
まず押さえておきたいのは、洗濯表示が2016年12月に国際規格(ISO)に合わせて大幅に変更されたという点です。
■ 変更の背景
これまで日本では、日本工業規格(JIS L0217)という日本独自の規格で定められた洗濯表示を使用していました。
しかし、グローバル化と共に様々な国で生産された製品が増える中、国ごとの異なる洗濯表示では消費者が混乱を招きやすい状況になっていました。そこで、世界共通の基準に合わせることで、どの国の製品でも同じ記号でケア方法を理解でき、より細かく、より多くの繊維製品への対応が可能となりました。
■ 主な変更点
• 記号が国際基準に統一
• 洗濯方法の細分化(弱い洗い・非常に弱い洗い)
• タンブル乾燥(乾燥機)の表示が追加
• 漂白・アイロン・クリーニングの表示がより詳細に
基本の洗濯表示

洗濯表示は、洗濯 → 漂白 → 乾燥 → アイロン → クリーニングの順に並ぶのが基本の形です。
ここでは、代表的な記号を解説します。
※本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。
■ 洗濯(Wash)
洗濯桶のマークは「洗濯」に関する表示です。
素材によって適した洗い方が異なるため、表示を必ず確認してから洗いましょう。
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数字:記載の温度の水温まで洗濯可能 |
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下線1本:弱い洗い (洗濯機の「手洗い」「おしゃれ着」「デリケート」などの弱水流コース推奨※1) |
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下線2本:非常に弱い洗い (洗濯機の「ドライ」「手洗い」などの非常にやさしいコース推奨※1) |
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手のマーク:手洗いのみ |
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✖マーク:洗濯不可 |
※1コース名は洗濯機メーカーにより名称が異なります。
■ 漂白(Bleach)
三角形のマークは「漂白」に関する表示です。
漂白剤は繊維を傷めやすいため、使用前に表示を必ず確認しましょう。
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塩素系・酸素系漂白剤が使用可能 |
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酸素系漂白剤のみ使用可能 |
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漂白剤の使用不可 |
■ 乾燥(Dry)
四角形の中に丸があるマークは「タンブル乾燥(乾燥機)」に関する表示です。
素材によっては高温で縮みや劣化しやすいため、乾燥機を使用する前に必ず表示を確認しましょう。
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高温乾燥が可能(上限80℃) |
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低温乾燥が可能(上限60℃) |
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乾燥機の使用不可 |
■ アイロン(Iron)
アイロンの形のマークは「アイロン」に関する表示です。
点の数で温度を示します。
素材によって適温が異なるため、表示を必ず確認しましょう。
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高温(210℃まで) |
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中温(160℃まで) |
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低温(120℃まで) |
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アイロン不可 |
■ クリーニング(Cleaning)
丸いマークは専門クリーニングに関する表示です。
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パークロロエチレンなどの溶剤でドライクリーニング可能 |
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石油系溶剤でのドライクリーニング可能 |
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ウェットクリーニング可能(水を使う専門クリーニング) |
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ドライクリーニング不可 |
素材の特徴と洗濯表示の関係性
素材によって適したケア方法が大きく異なるため、洗濯表示を確認する際は、必ず「素材の特徴」とセットで考えることが重要です。ここでは、代表的な素材と洗濯表示の関係を解説します。
■ 綿(コットン)
• 洗濯耐久性が高く、扱いやすい
• 洗濯機での通常洗いが可能な場合が多い
• 色柄ものは漂白剤の使用に注意
• 高温乾燥は縮みの原因
■ ポリエステル・合成繊維
• 速乾性が高く、シワになりにくい
• 熱に弱いため、乾燥機は低温推奨
• 漂白剤は使用不可のものが多い
■ 毛(ウール) 羊毛・カシミヤ・アルパカなど
• 縮みやすく非常にデリケートな素材
• 「手洗い」や「非常に弱い洗い」の表示が多い
• 乾燥機の使用不可
■ レーヨン・テンセル(再生繊維)
• 水に弱く、濡れると強度が落ちる
• 「弱い洗い」や「非常に弱い洗い」の表示が多い
• 漂白剤の使用不可
• 乾燥機の使用不可
■ 麻(リネン)
• 吸湿性・通気性が高い
• 摩擦に弱いため「弱い洗い」を推奨
• 乾燥機を使用すると縮みやすい
• 自然乾燥が最適
■ 絹(シルク)
• 非常にデリケートな素材
• 水に濡れると強度が落ちる
• 「手洗い」や「非常に弱い洗い」の表示が多い
• 漂白剤の使用不可
• 乾燥機の使用不可
• アイロンは低温表示を確認
よくある誤解と正しい知識

寝具のケアに関しては、誤解されやすいポイントが多くあります。
ここでは、特に間違いやすい項目を正しい知識とともに解説します。
誤解①:洗濯機が使用可能なら通常コースで洗ってよい
正しい知識:素材に合わせてコースを選ぶ必要がある
「弱い洗い」「非常に弱い洗い」「手洗い」表示がある寝具は、通常コースでは負荷が強すぎて繊維を傷めます。
誤解②:乾燥機不可でも短時間なら大丈夫
正しい知識:短時間の使用でも繊維が劣化する
乾燥機不可の寝具は、縮み・変形・中わたの偏りが起こりやすく、寝具の寿命を大きく縮めます。
誤解③:漂白剤を使えば清潔になる
正しい知識:素材によっては漂白剤が使えない
色柄もの、ウール、シルク、テンセルは色落ちや傷みの原因になるため、漂白剤の使用には注意が必要です。
誤解④:洗濯ネットに入れれば何でも安心
正しい知識:ネットは“補助的な保護”にすぎない
洗濯表示の制限を無視してよいわけではありません。
誤解⑤:布団は叩くほどふっくらする
正しい知識:叩くと繊維が切れ、中わたが劣化する
ふっくらさせたい場合は、軽く空気を含ませるように整えましょう。
誤解⑥:日光に当てればどんな寝具も乾燥・除菌できる
正しい知識:日光を避けた方がよい素材がある
ウール、シルクは黄変や退色の原因になります。
誤解⑦:寝具は頻繁に洗うほど良い
正しい知識:洗いすぎは摩耗を早める
カバー類は週1~2回、お布団は季節ごとを目安にケアをするのが最適です。
洗濯表示を活かして寝具を長持ちさせるコツ
誤解を避け、洗濯表示を守り、日々のケアを工夫することで寝具は長く使い続けることが可能です。
ここでは、洗濯表示を活かして寝具を長持ちさせるコツをご紹介します。
■ 洗濯前のひと手間で摩擦やダメージを軽減
- 寝具カバーを裏返す
- ファスナーを閉じる
- 大きな寝具は軽く畳んで洗濯ネットに入れる
■ 乾燥は“完全に”行う
- 風通しの良い場所で時間をかけて自然乾燥
- 乾燥機が使用可能な素材は低温設定でしっかり乾燥
■ 洗剤・柔軟剤は素材に合わせて選ぶ
- ウール、シルク、テンセルなどは中性洗剤推奨(アルカリ性洗剤では生地を傷めることがある)
- 吸湿性を重視する場合は、柔軟剤の使用を控える
■ 定期的なメンテナンスを行う
- 中わたの偏り・生地の傷み・匂い・へたり具合を季節ごとにチェック
- 必要に応じて専門クリーニングや買い替えを検討する
まとめ

洗濯表示は単なる記号ではありません。寝具を長く快適に使うための“取扱説明書”です。
記号の意味を正しく理解し、素材に合わせた適切なケアを行うことで寝具の寿命を大きく延ばすことができます。
毎日の睡眠環境をより快適なものにしていくために、日々の暮らしの中に寝具の正しいケアを取り入れていきましょう。
参考文献
「表示責任者のための取扱表示記号作成ガイドライン JIS L 0001:2014」
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2. ISO 3758:2023 Textiles — Care labelling code using symbols




















